簿記には一般的に全商簿記と日商簿記がありますが、私は日商簿記しか受験したことがないので、当ブログでは日商簿記を前提として書かせていただきます。
日商簿記の特徴
日商簿記には簿記初級から簿記1級まで種類があります。
それぞれ、受験の条件などはなく誰でも受験できますが、難易度や出題範囲には結構違いがあります。
簿記初級は2016年までは簿記4級と呼ばれてましたが知名度も難易度も低めですので、当ブログでは割愛させていただきます。
簿記3級から1級までの特徴をザックリ比較すると以下の通り。
簿記3級 | 簿記2級 | 簿記1級 | |
出題範囲 | 商業簿記 | 商業簿記 工業簿記 |
商業簿記 会計学 工業簿記 原価計算 |
試験時間 | 60分 | 90分 | 180分 |
受験方法 | ネット試験 ペーパーテスト |
ネット試験 ペーパーテスト |
ペーパーテストのみ |
受験時期 (ペーパーテスト) |
6月・11月・2月 | 6月・11月・2月 | 6月・11月 |
合格率 | 50%程度 | 20%程度 | 10%程度 |
勉強時間の目安 | 100~200時間 | 300~500時間 | 500~1000時間 |
受験料(税込み) | 2,850円 | 4,720円 | 7,850円 |
合格率は年度によって変動します。勉強時間の目安はその人の得手不得手や就いているお仕事等によっても変わってきます。
※上記受験料には別途事務手数料550円(税込み)が発生します。
簿記3級
簿記3級は、簿記初級よりもやや高度な商業簿記の知識や技能を学ぶ基本レベルの資格です。
試験時間は60分で、ネット受験と統一試験(ペーパーテスト)があります。合格率は約50%です。
これから簿記を勉強する方はまずは目標にすべき試験。
内容としては、きちんと勉強すれば合格させてくれるという印象です。
出題範囲はそこまで広くはないものの、初めて簿記を勉強する方にとっては仕訳を切ったり、元帳転記に慣れるまでは大変かもしれません。
ただ、頭でいちいち考えなくても手が勝手に動くレベルになれば、簿記3級はチョロく感じるハズ!
簿記2級
簿記2級は、商業簿記に加えて工業簿記も出題される中級レベルの資格です。
工業簿記は製造業に関する会計処理で、計算方法の理解力が求められます。
試験時間は90分で、ネット受験と統一試験があります。
合格率は約30%です。
昔は試験時間2時間で出題範囲も今よりは狭く、難易度も低かったです。
それだけに最近の簿記2級に合格することの価値は非常に高くなっているという印象があります。
簿記2級を取得することができれば、企業の経理でも仕事ができるものと一般的には評価され、転職の材料にもなってくるかと思います。
また、中小企業診断士試験へのステップアップなんかも検討したくなるレベルなんじゃないかな、と。
簿記1級
簿記1級は、商業簿記と工業簿記の応用的な知識や技能を学ぶ上級レベルの資格です。
公認会計士や税理士などの国家資格への登竜門ともいわれる難関試験です。
(実際、簿記1級は税理士試験の受験資格要件の一つとされてます。)
試験時間は3時間で、統一試験のみが実施されます。合格率は約10%以下です。
「簿記2級までは受からすための試験、簿記1級は落とすための試験」と昔から言われており、難易度はかなり高い印象です。
簿記の試験の中では最高峰とされてますが、会計士試験受験生の方は肩慣らし的に受けてサクッと合格されている方も結構いらっしゃいます。
簿記1級は化け物クラスでなくても努力の積み重ねで合格することは可能とされてます。
まとめ
今回は日商簿記の3級から1級までの概略を説明させていただきました。
簿記2級以降は難しい印象を持ってしまった方も多いかと思いますが、簿記3級に合格するレベルに達した方は「2級もいけそう!」ってわりとなりますからね。
当ブログでは簿記を勉強する価値を感じつつ、ステップアップしていただけるように情報発信をしていく所存です。
一緒に頑張っていきましょう!